昨日書いた、引越し前に勤めさせていただいた保育園の話をします。名前はHana保育園としましょう。
まず、rosieさんがなぜ四国を離れる前にその保育園で働いたかというイントロ部分。
rosieさんがその街に住み始めて間もない頃、新聞記事を見つけました。
それは
という記事でした。
「5歳の子どもが自分でパンツを縫うなんてすごい!」と感動しました。
実はrosieさんにも保育経験があったので、その保育実践は高く評価しました。
以来、ご縁はなかったのですが、ずっと気になる保育園でした。
近くを通るたびに、
「あの記事の保育園は、ここなんだなぁ〜!」と思っていました。
そして、やがて四国を去ることが決まっていたので、パート探しをする時に「そうだ!あのHana保育園へ行ってみよう!」と面接に行きました。
お会いしたのは定年間近の園長先生。
つい私は長年関わった自閉症者との仕事の話で、おしゃべりしすぎてしまいました。
「保護者の方とお話しする時に、立場の違いから、心の中で、いつも100%あなたの気持ちをわかってあげられなくてごめんなさい!という気持ちです。」とお話ししました。
すると帰り際に、園長先生はなんと面接に来た私に
「今日はいいお話を聞かせて下さって、ありがとうございました。」
とおっしゃったのです。恐縮しました。
そして始まったHana保育園での日々。
私はそっと、絵本棚を見てみました。子どもたちと一緒に楽しみたい、いい絵本がたくさん並んでいました。
そして、立派な木のおもちゃたち。これもよく苦しい予算の中で、これだけの豊かなおもちゃたちを揃えたなぁと感心しました。
まだまだ育休すらない時代に、産休明けからの赤ちゃんを預かる一室から始まったという保育園なのに。
先輩方のよく勉強された姿が見えるようでした。
そして今をのぞいてみました。
子ども同士にトラブルはつきもの。
その度に、先生が丁寧に子どもの言い分に耳を傾け、時間をかけて話し合いをする姿勢に感動しました。
いきなり、上から目線で叱らない。
特に、問題行動と言われるパターンを繰り返す子どもたちに優しい。
まずは受け入れる、話し合う、その子の代弁をする。
一方的に叱るのは簡単ですが、その子の成長には繋がらない。
なんでもそうですが、
質を維持することは大変なことです。
アメリカに住んでいた時、子どもたちをシュタイナー教育の小学校や幼稚園に入れたくて見学に行きました。
でもあまりに遠すぎて断念し、地元の小学校、幼稚園に通わせました。
ところが1年後、そのシュタイナー系の学校のイベントに行った時に、その学校の質が前年より落ちていることがわかりました。
その時に教育の質の維持がどんなに大変か?ということに気づきました。
どんなにいい保育をしていても、それが続かなければ意味がありません。
Hana保育園に入ってみて、あの小さな新聞記事が、今もなお生き続けていることに感動しました。
5歳の子どもたちは卒園前に針と糸で刺繍をしたり、卒園式につけるコサージュを縫ったりしていました。
絵本とおもちゃとのびのびと育つ子どもたちに安心して、予定外に5年もいてしまいました。ちょっとだけのぞかせてもらうつもりでしたのに。
関東に引っ越してきた頃。
そのHanaの満開の様子をみて嬉しくて、ホームセンターでそのHanaの苗木を買い、植えました。
いつか我が家でも、楽しく遊ぶ子どもたちとともに咲いてくれたら嬉しいなぁと。
『Hana保育園、ずっと子どもたちの味方でいて下さい。』
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