今度は松居直さんの訃報でした。

なんとなくそんな予感がしていました😢

「はじめにことばありき」(聖書)

今年は本当に次々と信頼を寄せてきた方々が天国へと旅立たれます。(表紙の写真は福音館のインスタからお借りしました。松居さんの訃報を知り、急遽、本日のブログ内容を変更しました。)

松居直さんは11月2日、老衰のために亡くなられたそうです。96歳。

9月に松居直さんの新刊本『私のことば体験』を読んだ時、なんとなく感じたのでした。もしかしたら、松居直さんとのお別れも近いのかも?と・・・

はじめことばがあった」 ヨハネによる福音書第1章(聖書)

この言葉に出会い、生きるということを考えるときに、「ことば」が大切だと感じられたことが松居さんの生涯をかけた仕事になったこと。・・・「子どもの本を作るという仕事」

「ことばで子どもたちを抱き、生かさなきゃと思って」と書かれてありました。

そして、「平和」ということばは祈りでした・・・と。

あとがきに、娘さんの小風さちさんが書かれていました。

「ことば」という宝物を大切に守り、携え、多くの良き人々に巡り合うことができた父の旅は、どんなに豊かで、楽しいものであったことでしょう。そしてそのことを、父は今、どれほど感謝していることでしょう。

松居直さんの長い旅の中で、私たちも「ことばを大切にする絵本」と出会い、毎晩子どもたちに読んで楽しんでまいりました。

親として、子どもたちにどんなことをしてやることができたのか?と後悔することも多々ありますが、あの絵本を何冊も抱えてやってくる子どもたちの期待により添ってやることができたこと。それだけは良かったなあと思える宝です。

幻の「がらがらどん」の会、今もみんなの心の中でヤギが跳ねる?

絵本の話をすれば、モコモコさんがいつも言ってくれます。「この宝はあの時、rosieさんが絵本の会を作ってくれたおかげだ。」と・・・身に余る言葉に恐縮しながらも当時を思い出すのでした。

「きっかけを私は作ったかもしれないけれど、あの中身はみんなの結晶だったんだよ」って。

私たちは「子どもの本とおはなしの会 がらがらどん」という若い子育て中のものたちが集まって学び、子どもたちに絵本を読み、お話をしてあげる会を作っていました。

『三びきのやぎのがらがらどん』 マーシャ・ブラウン え せたていじ やく(福音館) からの命名です。

 

会員の皆様の求めるものがそれぞれ違ってきたので、3年間で解散しましたが、今思っても確かにモコモコさんが言うように、珠玉の2年間+模索の1年間でした。その後、ある人たちは絵本とお話の会を継続し、今も県立図書館等のお話会にて活躍中です。

rosieさんはアメリカ生活時代にTEACCHという自閉症療育のシステムに出会い、かつての自閉症の子どもたちのことがよみがえり、自閉症者に関わる仕事の世界へ。

それぞれの道を歩み始めました。でも、あの頃、みんなで学んだことはその活動を離れても、今もなお、みんなの心の中で生き続けているのでした。もう、子どもたちはすっかり大きくなりましたが😉

がらがらどんの最後のご挨拶

確か、会のハンコがあったはずだなあと思いつつ、探していたら、こんな最後の挨拶文が出てきました。

ブログ仲間の人たちの中には「懐かしい〜!」と思う人たちもいるでしょうから、載せてみます。

 

ヤギの絵は当時、小学2年生だった娘に頼んで描いてもらったものです(笑)

「がらがらどん」を発展させた会を結成した時に、当時アメリカ在住のrosieさんに、この「糸を紡ぐ」という言葉が好きだと言っていたので、「紡ぎの会」という名前にしたからと報告がありました。

そして、彼女たちは「言葉を紡ぐ大人たち」になりました。

松居直さん、あなたとともに言葉を紡いできたんです。

あー、やっぱり、この別れも涙があふれそうになります。私たちももう、こんな年齢になったというのに。いや、こんな年齢になったからこそかも?

でも、言葉を紡ぐ世界に入ることができたことは私たちの宝でした。

あなたの思いと言葉を素直に受け止め、歩んできました。それは、あなたが伝えて下さったように、「ことばで抱き、ことばで生かされたのは私たちだったからです。」

これはかつての「がらがらどん」の仲間たち、そして「紡ぎの会」の仲間たち、みんな同じ気持ちだと思います。

松居直さん、ありがとうございました。みんなの感謝を代表して、紡いだ糸を天国へ繋ぎます。

では みなさま ごきげんよう。

 

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