夕食を早めに済ませ、夜7時頃、外で最後の焚き火をしていました。
空はまだ薄明るく、星が輝き、西の空には細いみかづきが見えていました。
まるで「新体操」。子どもの発想の素晴らしさ。
7才の女の子がどこから拾ってきたのか、細い笹竹の枝を持っていました。
それで、炭となった木の塊をつつきながら、遊んでいました。
パチパチと小さな火の粉が舞い上がります。
ふとその枝を持ち上げてみると、枝先が赤く光っていました。
女の子はクルクルと回し始めました。
するとどうでしょう。
赤い円がぐるぐると舞い、
まるで新体操のリボン演技のようでした。
暗闇の中で赤い火の流れた形跡だけが光ります。
やがて、女の子はいろんなポーズをするように演じ始めました。
暗闇の中で演じる姿はまるでアートの世界を描いていました。観客一人の前で。
踊りながら、女の子が言いました。
「これって花火よりおもしろいねぇ!」
「花火はすぐに終わっちゃうけれど、ずっとながーく遊べるものね!」
「これは昼だとできないよね。夜だからできるんだよね!」
そう、
そして周りに何もなくて、
「やめなさい。」という人もいなくて、
あなたがあなたの世界を演じられるから、できるのです。
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