原田マハさんの『風神雷神』に惹かれて読む

rosieの図書室

『風神雷神』の本ご紹介です。

原田マハさんの本が好きなんです。

いろいろとやらねばならぬことがあり、気持ちは焦るのですが、つい手にとってしまったのがこの本です。

『風神雷神』 原田マハ 著  (PHP研究所)

原田マハさんは大好きで、これまでもいろいろ読んできたのですが、この本はまだだったんです。マリンさんが読んだとのことで、「あっ、それは私はまだ読んでなかった!」と手に取ると、風神雷神がrosieさんを手招きしていて、近づくFPの受験勉強も気になりつつ、やっぱり読んでしまいました。

そして、思い出したんです。あの時の感動を!

7年前の感動が再び!

2015年の秋 京都博物館にて、琳派誕生400年記念 特別展覧会「琳派京を彩る」を見ました。

俵屋宗達、尾形光琳、本阿弥光悦など「琳派」の人たち、そして江戸琳派と呼ばれる酒井抱一、鈴木甚一までたくさんの作品が勢揃い。

観客も多くて、全部見て終わって外に出て、座り込んで一休みしたことを思い出しました。でも心は大満足でした。

「風神雷神図屏風」は俵屋宗達から始まり、約100年後の尾形光琳、その約100年後の酒井抱一の3作品が並び、圧倒されました。

原田マハさんの『風神雷神』はこの展覧会の話から始まります。それで、rosieさんも「あの展覧会はすごかったなあ!」と思い出したというわけです。

天正遣欧少年使節の4人の少年と宗達の話

天正10年にローマ教皇に謁見するために、九州のキリシタン大名たちからローマへ派遣された4名の少年に加えて、少年の俵屋宗達が織田信長より、狩野永徳作「洛中洛外図」を届けるとともに、活版印刷技術を学んでくるようにとの使命を受けて旅に出る話です。

もちろんフィクションですが、この使節団によってヨーロッパの人々に日本の存在が知られるようになり、彼らがグーテンベルグ印刷機も持ち帰り、日本に初めて活版印刷技術が導入されたのですから、すごいですよね。

帰国するまでに8年の年月を要したのですから。

読んでからのお楽しみですが、いくつかの作品が出てきます。

「最後の晩餐」のレオナルド・ダビンチの作品ではイエス・キリストの裏切る者への深い想いが語られ、「天地創造」のミケランジェロに永遠の美を見出し、そして最後の場面では宗達の友として、カラヴァッチョが現れます。

「見る者を幸福にする絵」・・・それは国や時代を問わず、人の心を潤すものなのでしょう。

子どもにとっては一番身近な絵は絵本なのではないかと思います。そして「言葉」と。と、やっぱりそう思ってしまうのでした。だから、一流の画家を訪ねていった松居直さんのこだわりが伝わってくるのでした。「子どもだまし」ではなくて本物を!と・・・

京都養源院の象の絵

京都で京都国立博物館や三十三間堂あたりはいつも歩いていたのに、養源院の中にある杉戸に描かれた俵屋宗達の白い象の絵は見ていないんです。

だから、今度京都を訪れた時にはぜひ、宗達の白い象に会ってこようと思っています。楽しみです。

アートと友達になれるマハさんの作品

今回の原田マハさんのこの作品はキリスト教の流れもあり、いろいろと考えることも多々ありました。

マハさんの作品はアートを身近に感じることができるようになるので好きなんです。

画家の生涯とか、描いている当時は決して華やかなものではなく、その苦悩や美への追求や、やはり天賦の才を与えられた者の歩み・・・

美術展で作品を見るだけではなくて、その絵の後ろに隠れた歴史や人の生き方など。知るとまたその絵を見る感覚が違ってくるので。

「アートとお友達になる」にはおすすめです。

今年、3年に一度の瀬戸内芸術祭も開催されていますが、現代アートも、とにかくたくさん見ることから😉 訳がわからなくてもね。

子どもたちの絵を楽しめるようになったのも現代アートをたくさん見たおかげです。なんでもたくさん見ることから始まります。

お友達を誘って見に行きましょう!

では みなさま ごきげんよう。

 

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